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06
数日後、亜紀子からメールが入っていた。
あの場でメールアドレスの交換をしていた。
「先日はどうもありがとうございました」
簡潔なメールだったが、これを送るときにさんざん考えたんだろうな、と思うとちょっと笑った。
「とんでもない。わざわざありがとう」
桐原はメールを返した。
それからしばらくやり取りが続いた。
「話しかけてきてくださって、とてもうれしかったです」
「CHERRYには期待してます。これからも頑張って」
ぎこちない内容だな、と桐原は打ちながら小さく苦笑する。
特にぎこちなくなるような後ろめたさなどはないはずだったが。
しばらくメールのやり取りをした後に、桐原は食事の誘いについて切り出した。
「よかったら、CHERRYのみなさんも誘って、一緒に食事しませんか。こっちも、出来る限り誘ってみます」
しばらく返事が来なかったが、三十分後返事が来た。
「喜んで。よろしくお願いします」
その返事を読みながら、桐原は思わず小さく笑みを作った。
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